DQ1,2(SFC)味方への状態異常・魔除けの鈴・悪魔の尻尾に関する解析および考察

最終更新:2011/03/07

目次

  1. 「眠り状態」解除確率
  2. 各状態異常攻撃の味方への有効確率
  3. 「魔除けの鈴」の効果
  4. 「悪魔の尻尾」の効果
  5. 補足
    1. *1:「魔除けの鈴」の所持判定
    2. *2:「悪魔の尻尾」の装備判定

「眠り状態」解除確率

味方の眠り解除

1/4、1/2、3/4、3/4…(確定回数無し)

敵の眠り解除

0、1/4、1/2、1/2…(確定回数無し)

眠りからの覚醒は、睡眠者の行動順が回ってきた時に判定される。

各状態異常攻撃の味方への有効確率

ザラキ1/8
ラリホー(*)3/8
マホトーン(*)3/8
マヌーサ3/8
毒攻撃1/4
眠り攻撃3/8
毒の息3/8
甘い息3/8

「魔除けの鈴」の効果

魔除けの鈴は、*を付けたラリホーとマホトーンのみに効果が現れ、「3/64」に軽減される。
また、鈴は「装備」する必要はなく、「所持しているだけで」効果を発揮する(*1)。

「悪魔の尻尾」の効果

悪魔の尻尾は通説では「状態異常が必ず効く」もしくは「効きやすくなる」といわれているが、
解析を重ねても悪魔の尻尾所持/装備による分岐が見られなかった(*2)。
実際デバッグを行っても、上記の状態異常においては通常時と同じ確率を参照していた。
つまり、SFC版では「悪魔の尻尾は何も効果がない可能性がある」と思われる。

補足

*1:「魔除けの鈴」の所持判定

敵がラリホーとマホトーンを唱えた時のみ、「魔除けの鈴の検索」ルーチンに突入する。

058948 PHX
058949 STX $AE
05894B LDA #$4BID:4B=魔除けの鈴「所持」
05894D JSL $098165 -> $098165;($048165)所持品から上記のIDを検索
058951 BCC #$08 ? -> $05895B;一致=$05895Bに飛ぶ
058953 LDA #$CBID:CB=魔除けの鈴「装備」
058955 JSL $098165 -> $098165;($048165)所持品から上記のIDを検索
058959 BCS #$0B ? -> $058966不一致=鈴の所持/装備がない場合、$058966に飛ぶ
 
05895B PLX
05895C JSL $0BA550 -> $0BA550;($05A550)乱数取得
058960 CMP #$0C;乱数<0Ch(12)の時、状態異常が発動
058962 BCC #$12 ? -> $058976
058964 BRA #$09 ? -> $05896F
 
058966 PLX
058967 JSL $0BA550 -> $0BA550;($05A550)乱数取得
05896B CMP #$60;乱数<60h(96)の時、状態異常が発動
05896D BCC #$07 ? -> $058976
05896F LDA #$00
058971 STA $0C9D "X"
058974 BRA #$05 ? -> $05897B

上記の通り、魔除けの鈴「装備」IDだけではなく、鈴「所持」IDも検索しに行っており、
装備時と同様の確率の軽減が行われていると分かる。

*2:「悪魔の尻尾」の装備判定

悪魔の尻尾による状態異常への確率変動があるとするならば、
魔除けの鈴と同様に「アイテム欄の検索」が入ると推測できる。
この場合、悪魔の尻尾「装備」IDは「DE」なので、
「LDA #$DE」「JSL $098165」という命令がなされるはずである。

05AD62LDA #$DE;DE=悪魔の尻尾装備
05AD64BRA #$D0 ? -> $05AD36;フラグに関係なく$05AD36に飛ぶ
 
05AD36JSL $098165 -> $098165

以上のルーチンは存在するが、
呪文耐性判定時などの通常の戦闘状況でこの処理がなされることは一切なく、
筆者がこの処理を確認したのは、「戦闘時に悪魔の尻尾を道具使用した時」のみであった。
(おそらく、尻尾使用時の「のろわれてしまった」 or 「のろいで からだから はずせない」の
 表示分岐に使用されていると思われる。)

また、呪いフラグ(呪われてると「1」が格納されるメモリー)の確認も行ったが、
戦闘開始時〜状態異常呪文の確率が判定されるまで、
そのメモリーを使用した処理は一つもみられなかった。

ちなみに、「悪魔の尻尾を装備」かつ「魔除けの鈴を所持/装備」時は、
普通に鈴の効果が発揮され、状態異常確率が軽減される。
このことからも、尻尾に効果が設定されているとは考えにくい。

以上のことから、「悪魔の尻尾」が状態異常の耐性に影響を及ぼすことはないと考えられる。
しかし、見落としの可能性も否定はできないので断言することはできない。

文責:Kri (http://com.nicovideo.jp/community/co381358)